毎週土曜日更新を心がけておりますが、遅れる場合もございます

2006年09月24日

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MTRは、タラのいた方のバンドで買った。
そのMTRをズッサンが貸してくれ、といってきた。
阿守とやっているバンドで使うのだという。
自分たちの機材をどこの誰がどう使おうと、ニヒリストの私にはどうでもいいことなので、貸すことに問題はなかった。

しばらく後、MTRは、一本のテープとともに私の手元に戻ってきた。
もちろん、私はそのテープを聴いた。
「なぜこのドラムを俺が叩いていないのか!?」
テープを聴いた私は、強烈にそう感じた。
それからというもの、私の興味は阿守に傾いていった。

そんなある日、バンド仲間が集まって宴会を開くことになった。
私の家の近所にある神社に、おあつらえ向きのスペースがあったので、そこに集まって飲むことにした。
夜の神社で宴会などというのは、なにやら妖怪じみていて、愉快だった。
その時、ようやく俺は阿守と交流を持つようになった。

「君たち」
穏やかなその声のほうに振り返ると、阿守がいた。
「僕にコーラをかけてくれないか」
妙に落ち着いた口調でそういわれた私たちは、少々戸惑った。
だが、阿守の目を見るに、その焦点が合っておらず、体も微妙にゆらゆらと揺れているので、どうやら酔っているらしいことがわかった。
無論、私たちも酔っていた。
ではどうなるか。
みんな面白がって阿守にコーラやら何やらジュースをかけ始めた。
阿守自身も、自らコーラをかぶった。
それから皆で気持ちよく時間を過ごした。
明け方近くになって、阿守がガタガタ震えだした。
「寒い…。髪がベタベタする…。なんで…?」
半死半生の体で阿守がフラフラと帰途に着いたので、その場はお開きとなった。
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posted by ニヒリストHILAO at 07:32| Comment(0) | 死国編 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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